
秋の曲げわっぱお弁当|旬の食材で彩る冷めてもおいしいおかずと組み合わせ例
朝晩が涼しくなり、さつまいもやきのこ、栗が店先に並び始めると、お弁当に入れたいものも変わってきます。秋は、ほっくりとした芋や香りのよいきのこ、脂ののった魚など、冷めてもおいしい食材が多い季節です。
秋の食材は、茶色や橙、黄色といった落ち着いた色が多く、秋田杉の木肌によくなじみます。この記事では、旬の食材を使った曲げわっぱのお弁当を、食材の選び方、すぐに作れるおかず、詰めるときの彩りの工夫に分けてご紹介します。
この記事でわかること
- 秋のお弁当で、季節を感じさせる色の使い方
- 秋の食材と、お弁当向きの調理法
- 冷めてもおいしい秋のおかず3品
- 秋のお弁当の組み合わせ例
- 季節の変わり目に気をつけたいこと
秋のお弁当は「色」で季節を伝える
春や夏のお弁当は、緑や赤の鮮やかな色が主役になりがちです。秋は、茶・橙・黄・えんじといった、少し深みのある色を中心に組み立てると、蓋を開けたときに季節が伝わります。
- 黄・橙:さつまいも、かぼちゃ、栗、柿
- 茶:きのこ、ごぼう、れんこんのきんぴら、照り焼き
- えんじ・紫:紫玉ねぎ、さつまいもの皮、ぶどう
- 差し色の緑:いんげん、ブロッコリー、春菊
深い色ばかりだと全体が重く見えるので、緑の野菜を一か所だけ添えると引き締まります。曲げわっぱの木の色が、秋らしい色をやわらかくまとめてくれます。
秋の食材と、お弁当向きの調理法
秋の食材は、汁気を飛ばす調理法と相性がよく、お弁当に入れやすいものがそろっています。
| 食材 | お弁当向きのおかず | 詰めるときのポイント |
|---|---|---|
| さつまいも | レモン煮、大学芋、素揚げ | 輪切りにして断面を見せる |
| かぼちゃ | 煮物、サラダ、焼きかぼちゃ | 煮物は汁気を切り、皮を上に |
| きのこ | 炊き込みご飯、バター炒め、肉巻き | 炒めて水分をよく飛ばす |
| 鮭 | 塩焼き、照り焼き、混ぜご飯 | 皮目を上にして置く |
| れんこん・ごぼう | きんぴら、甘酢漬け | すき間埋めにも使える |
| 栗 | 栗ご飯、甘露煮 | ご飯の上に見えるように |

冷めてもおいしい秋のおかず3品
朝に作り、お昼に冷めた状態で食べることを前提にしたおかずです。分量は作りやすい量の目安です。
1. きのこの炊き込みご飯
- 材料:米 2合、しめじ・まいたけ 合わせて 150g、油揚げ 1/2枚、しょうゆ 大さじ2、みりん 大さじ2、だし 適量
- 作り方:米をといで調味料とだしを2合の目盛りまで入れ、きのこと細切りの油揚げをのせて炊きます。炊き上がったら全体をさっくり混ぜます
- 詰めるときのコツ:炊き上がったら広げて粗熱をとり、ふんわりと詰めます。曲げわっぱが余分な湯気を吸うので、冷めてもべたつきにくくなります
2. さつまいものレモン煮
- 材料:さつまいも 1/2本、砂糖 大さじ1と1/2、レモン汁 小さじ2、水 適量
- 作り方:さつまいもを1cm幅の輪切りにして水にさらし、鍋に入れてひたひたの水と砂糖を加えて煮ます。やわらかくなったらレモン汁を加え、煮汁が少なくなるまで煮ます
- 詰めるときのコツ:煮汁をよく切ってから詰めます。黄色い断面と皮のえんじ色が、お弁当の差し色になります
3. れんこんとごぼうのきんぴら
- 材料:れんこん 80g、ごぼう 1/3本、ごま油 小さじ1、しょうゆ・みりん 各小さじ2、白ごま 少々
- 作り方:薄切りにしたれんこんと細切りのごぼうをごま油で炒め、しょうゆとみりんを加えて汁気がなくなるまで炒めます。白ごまをふります
- 詰めるときのコツ:形を変えやすいので、ほかのおかずを詰めたあとのすき間埋めに使えます
ウレタン塗装の弁当箱なら、炊き込みご飯のような色のついたご飯や、ごま油を使ったおかずも気にせず入れられます。曲げわっぱに合うおかずのレシピは「曲げわっぱ弁当のおかずとレシピ」でもご紹介しています。
秋のお弁当の組み合わせ例
紹介したおかずに、定番のおかずを組み合わせた例です。
- きのこご飯の日:きのこの炊き込みご飯、鮭の塩焼き、さつまいものレモン煮、いんげんのごまあえ
- 白いご飯の日:白いご飯にごま塩、鶏の照り焼き、れんこんとごぼうのきんぴら、焼きかぼちゃ、ミニトマト
- おにぎりの日:栗ご飯のおにぎり、卵焼き、きんぴら、ぶどうを数粒
果物を入れるときは、汁気がほかのおかずに移らないよう、カップに入れるか、皮ごと食べられるものを選ぶと扱いやすくなります。

彩りよく詰めるコツ
秋のおかずは茶色が多くなりがちなので、詰め方で明るさを出します。
- ご飯を先に詰める:炊き込みご飯の場合は、上に栗やきのこが見えるように整えます
- 主菜を置く:鮭や照り焼きなど、いちばん大きいおかずをご飯の隣に
- 黄色・橙を対角に:さつまいもやかぼちゃを主菜から離れた位置に置くと、全体が明るく見えます
- 緑で締める:最後にいんげんやブロッコリーをひとつ添えます
盛り付けの考え方は「盛り付けのコツ」でも詳しくご紹介しています。
秋の食材は、前の晩の下ごしらえで朝が楽になる
芋や根菜は火が通るまでに時間がかかるので、朝にすべてを調理すると慌ただしくなります。前の晩にできることを済ませておくと、朝は焼く・詰めるだけで済みます。
- さつまいも・かぼちゃ:切って下ゆでしておくか、レモン煮のように煮ておくと、朝は詰めるだけになります
- きのこ:石づきを取って小房に分けておけば、炒め物にも炊き込みご飯にもすぐ使えます
- れんこん・ごぼう:きんぴらは数日分まとめて作っておくと、すき間埋めに重宝します
- 鮭:塩をふって冷蔵庫に入れておき、朝に焼きます
作り置きしたおかずは、冷蔵庫で保存し、早めに使い切ってください。作り置きを使った1週間の段取りは「作り置きおかずで曲げわっぱ弁当」でご紹介しています。
季節の変わり目に気をつけたいこと
秋は朝晩が涼しくても、日中は気温が上がる日があります。夏と同じように、次のような一般的な注意を続けてください。
- ご飯もおかずも、粗熱がとれてから蓋をする
- 汁気をしっかり切ってから詰める
- 暖かい日は保冷剤と一緒に持ち運ぶ
- 直射日光の当たる場所や、暖房のそばに置かない
直射日光や火のそばに置くと、中身だけでなく、曲げわっぱの変形や変色の原因にもなります。
よくある質問
Q. 炊き込みご飯を入れると、弁当箱に色が移りませんか?
A. ウレタン塗装の弁当箱は、色素のあるものを入れても色移りしにくい仕上げです。食べ終わったら、なるべく早く台所用洗剤で洗ってください。
Q. 大学芋のように、蜜をからめたおかずも入れられますか?
A. ウレタン塗装の弁当箱なら入れられます。蜜がほかのおかずやご飯につかないよう、おかずカップに入れると扱いやすくなります。食べ終わったら、なるべく早く台所用洗剤と柔らかいスポンジで洗ってください。
Q. 栗ご飯は前の晩に炊いておいてもいいですか?
A. 前の晩に炊いた場合は、冷蔵庫で保存し、朝に温め直してから冷まして詰めるなど、ご家庭で普段されている衛生的な扱いを続けてください。
Q. 秋の行楽にも、曲げわっぱのお弁当を持っていけますか?
A. 持っていけます。重箱やお盆と組み合わせた持ち出し方は「行楽・ピクニックに曲げわっぱ」でご紹介しています。
まとめ
秋のお弁当は、さつまいもやきのこ、栗、鮭など、冷めてもおいしい旬の食材が主役です。黄・橙・茶を中心に、緑を一か所添えると、曲げわっぱの木肌に秋らしい彩りが映えます。季節の変わり目は日中の気温に気をつけながら、旬の味を楽しんでください。
大館工芸社について
秋田県大館市で、秋田杉を使った伝統的工芸品「大館曲げわっぱ」をつくっています。弁当箱はウレタン塗装で仕上げているので、炊き込みご飯や炒め物など、季節のおかずを気軽に詰められます。修理や塗り直しも承っています。












